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コンピューター用のRAMモジュールを購入する際、1Rx2、2Rx4、2Rx8などの表記をよく目にする。これらの不可解な略語は、RAMの内部構造や性能に関する情報を提供する重要な技術仕様である。この記事では、これらの用語について詳しく説明し、その意味とRAMの性能や互換性への影響について解説する。
基本用語
順位（R）
ランク」とは、RAMモジュール上のメモリチップの論理的な構成を指す。ランクとは、同時にアクセスできるメモリチップのグループのことである。モジュールのランクが多ければ多いほど、より多くのデータを並列処理することができ、性能向上につながる。
x2、x4、x8
x」の後の数字は、各メモリチップが何本のデータ線を持つかを示す。これは、ランク内のメモリバスの幅を表している。
- x2：各メモリチップには2本のデータ線がある。
- x4：各メモリチップには4本のデータ線がある。
- x8：各メモリチップには8本のデータ線がある。
詳しい説明
1Rx2
「1Rx2」とは、RAMモジュールに1つのランクがあり、このランクの各メモリチップに2本のデータラインがあることを意味する。これはかなり珍しい構成で、古いシステムや特殊なシステムでよく使われる。
- 1Rx2：32メモリーチップ
1Rx4
「1Rx4」とは、RAMモジュールに1つのランクがあり、このランクの各メモリチップに4本のデータラインがあることを意味する。これはより一般的な構成で、メモリ密度と性能のバランスがとれている。このタイプのモジュールは通常16個のメモリチップを搭載し、合計64本のデータライン（64/4）を実現する。
- メモリーチップの数：16（64データラインを4で割ると16になるため）。
1Rx8
「1Rx8」とは、RAMモジュールに1つのランクがあり、このランクの各メモリチップに8本のデータラインがあることを意味する。この構成は広く使われており、高いメモリ密度と優れた性能を同時に実現できる。このタイプのモジュールは通常、合計64本のデータライン（64/8）を実現するために8つのメモリチップを搭載している。
- メモリチップ数：8（64データラインを8で割ると8となるため）。
2Rx2
「2Rx2」とは、RAMモジュールに2つのランクがあり、これらのランクの各メモリチップに2本のデータラインがあることを意味する。この構成は稀である。このタイプのモジュールは通常64個のメモリチップを搭載しており、1ランクあたり32個（64/2）である。
- メモリチップ数：64（1ランクあたり32。64本のデータラインを2で割ると32本となり、これに2ランクをかけた数）。
2Rx4
「2Rx4」とは、RAMモジュールに2つのランクがあり、これらのランクの各メモリチップに4本のデータラインがあることを意味する。この構成が一般的で、メモリ密度と性能のバランスがとれている。ランクが2つあることで、システムはより多くのメモリチップに同時にアクセスでき、データ処理を高速化できる。
- 2Rx4：メモリチップ32個（各ランク16個）
2Rx8
「2Rx8」とは、RAMモジュールに2つのランクがあり、これらのランクの各メモリチップに8本のデータラインがあることを意味する。この構成は、高いメモリ密度と優れたパフォーマンスを同時に実現できるため、非常に一般的である。最近のデスクトップやノートパソコンのRAMモジュールでは、最も一般的な構成の1つである。
- 2Rx8：メモリチップ16個（各ランク8個）
概要
- 1Rx2：32メモリーチップ
- 1Rx4：16メモリーチップ
- 1Rx8：8個のメモリーチップ
- 2Rx2：64メモリチップ（32/ランク）
- 2Rx4：メモリチップ32個（各ランク16個）
- 2Rx8：メモリチップ16個（各ランク8個）
性能と互換性
メモリチップのランク数とデータ幅は、RAMの性能と互換性に直接影響する：
- パフォーマンス：ランクが多いほど、システムがより多くのメモリチップに同時にアクセスできるため、パフォーマンス（帯域幅）が向上する。しかし、ランクの調整により多くの管理作業が必要になるため、レイテンシが高くなる可能性もある。
- 互換性：すべてのマザーボードとCPUがすべてのランク構成をサポートしているわけではない。特にサーバーやワークステーションのマザーボードはマルチランク構成用に設計されていることが多いが、コンシューマー向けマザーボードの中にはシングルランク・モジュールにしか対応していないものもある。
1Rx2、2Rx4、2Rx8 などの表記は、RAM モジュールの構造と性能に関する重要な情報を提供する。これらは、特定のシステム要件に対して正しい選択をするのに役立つ。コンピューターのアップグレードや組み立ての際には、RAMがシステムの他の部分と最適に調和し、望ましい性能を発揮するよう、これらの仕様を考慮することが重要である。
